











|

がんPET検診
編集部 朝衣由里 2007年12月11日 21時40分更新
最近、がんの新しい診断法として、PET(Positron Emission Tomography)が注目されている。PETとは、放射性物質とブドウ糖の類似物質を含んだ薬剤(FDG)を静脈に注射し、これが発する放射線を特殊なカメラで映像化するという検査である。
がん細胞は正常細胞よりも分裂が盛んなため、そのためのエネルギー源として数倍から数十倍のブドウ糖を取り込んでいる。したがってFDGも盛んにがんに取り込まれ、その様子からがんをとらえることができるという。
PETでは形や大きさではなく「腫瘍細胞の活動性」でがんを発見、「悪性度」の見当もつけられる。CTの画像では悪性か良性なのかがわからなかった小さな影を、PETならある程度までではあるが鑑別することもできる。
また、「肺気腫などで肺機能が落ち、気管支ファイバーが入れられない」というケースや、「病変部が大血管のそばで生検ができない」というケースでも、PETなら対応できる。PETでは、標識薬剤のFDGを静脈注射し、薬剤が全身に行き渡るまでに1時間、その後の検査に20〜30分間かかるが、ただ寝ているだけで何あり苦痛はない。高血糖など糖の代謝に異常のある場合以外は誰でも、問題なく受けることができる。
もちろんPETでがんを100%発見できるというわけではないが、現在のところ1センチ未満のがんや、活動性(悪性度)が低いがんを見つけるのは難しいとされている。しかし、近年はPETとCTを組み合わせたPET/CTが登場し、一度にPET画像とCT画像を撮影することが可能となった。PET/CTは、細胞を形状と活動性の2側面から診断することができ、特に肺がんの診断には威力を発揮し、正診率を上げていくことができると期待されている。
現在がんのPETではフッ素が標識薬剤(トレーサー)として使用されているが、最近ではさまざまなトレーサーの開発が進んでいる。今後は、より精度の高い検査に発展していくことも期待できるだろう。
がんは早期発見が重要である。PETはそのための有用な方法であることは間違いない。CTなど他の検査法と組み合わせることで、確実に早期発見・治療の可能性を広げてくれることを期待したい。
関連URL http://www.shonan-atsugi.jp/
|
|